「背伸びをして大学の研究に触れる」をコンセプトに、麻布大学で提供する、いのちと共生のプログラムと桐蔭学園中等教育学校のアカデミックキャンプがコラボレーションし、そこに連携校の神奈川学園高等学校の生徒も一緒に参加し、サイエンスを極めることにチャレンジしました。
プログラムは、2024年8月1日~3日までの全3日間の日程で、生徒の希望ごとに2テーマにて行われました。
担当教員:獣医学科 風間啓 助教
風間助教のチームでは、乳牛の体内では泌乳時にどのような変化がおこっているのかをテーマに研究体験を行いました。
2日目午前は、本学産業動物臨床教育センター(LAVEC)にて乳牛の泌乳時乳房の変化を肉眼で観察し、超音波検査による乳房内部の構造観察と血流速度の測定を行いました。実習に協力してくれた乳牛のシンちゃんとも好物の牧草で仲良くなり、たくさんふれあうことができていました。乳汁排出反射機構や超音波検査の仕組みなど難しい内容もありましたが、皆で前日の講義を思い出しながら理解を深めていました。
午後からは、実験室に移動し、カルシウム蛍光イメージング法とRT-qPCR法を用いたウシ乳腺上皮培養細胞へのセロトニン添加実験を行いました。実験器具を初めて扱う生徒さんも多く、お互いにアドバイスを出し合いながら熱心に取り組んでいました。思うように結果が出ない実験もありましたが、正確な実験をする難しさも実感できたと思います。
担当教員:動物応用科学科 久世明香講師、菊水健史教授
久世講師と菊水教授のチームでは、犬の元気さをどのように測るかをテーマに実験、行動解析を行いました。
2日目の午前は、実験の協力者(犬)のハクとアニーとふれあい、ふわふわの2頭はすぐに生徒の心をつかみ、おいしいおやつ効果もあって仲良くなりました。実験では、ビーコンというペットボトルのフタぐらいの大きさの加速度計で犬の活動量を客観的に測定しました。ビーコンを首輪につける、2頭を遊ばせたとき、人と遊ばせたとき、コマンド(特定の動作をしてほしいときに使う指示)を用いたコミュニケーションの行動記録係など、それぞれ役割分担しながら進めました。
午後は、午前中の実験で得られたデータをExcelを用いて2人一組になり解析を行いました。ほとんどの生徒がExcelを初めて使うこととなり、だいぶ苦戦しましたがチャレンジ精神が強く、活動量(スカラー量)を求め、時間ごとの2頭の活動量の推移をグラフ化し、考察を行いました。また、データ解析の応用として、サプリメントを投与した犬の活動量の解析と考察も行いました。
3日目午前は、両チームとも実験結果のまとめと考察を行い、パワーポイントを用いて発表資料の作成に取り組みました。午後からは、久世講師と風間助教のグループと合同で成果発表会を開催しました。発表に向けたディスカッションでは和気あいあいとした雰囲気ではありながら、それぞれが意見を出し、お互いに理解を深めあって進められていたのが印象的でした。成果発表会の質疑応答でも、的確な質問ができ、また、自分たちなりの解釈を持ってしっかりと伝えることができていて素晴らしい発表でした。
2日間は麻布大学の学部学生、大学院学生とも昼食をとり、大学生活や学ぶ内容について聞けたこともいい機会になったようです。3日間をとおしてサイエンスに触れること、楽しさとおもしろさが感じられたのではないでしょうか。
今後も麻布大学は、高大接続連携協定校と相互連携を深め、教育研究支援を行って参ります。
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