「麻布出る杭」は、文部科学省より全国の大学で唯一採択された出る杭を引き出す!「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム」です。

麻布大学の強みである「動物共生科学」を主軸に、動物・食品・環境の各分野で多くの研究プロジェクトを設定しており、1年次の後期から2年次終了までの期間、所属学科に関係なく興味を持った研究プロジェクトに参加し本物の研究活動を行うことができます。

2022年度に行われた文部科学省による中間評価では、このプログラムへの参加学生が大きく成長している点が高く評価され、最高評価となる「S」を獲得しました。

「麻布出る杭」が目指すもの

急速に変化する現代社会において、動物・生命科学が担う動物医療、畜産、食品科学、野生動物、公衆衛生など多様な地域場面で、グローバルな視点で対応できる人材の必要性は日々増大し、これまでの教育の枠組を超えた実践経験と専門領域横断的に知識を結合させた人材の育成が急務です。

麻布大学の「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム」では、動物共生科学を専門性の基軸とし、周辺領域への展開力を兼ね備え、社会実装や課題解決能力を備えた人材を「動物共生科学ジェネラリスト」として、その養成を目指しています。

麻布大学が誇る「獣医学・獣医保健看護学・動物応用科学・環境科学・食品生命科学・臨床検査学」の6つの専門領域を横断し、個々人の可能性を最大限に伸長する教育体制により、ヒト・動物・環境の持続的健康社会の構築のために、世界をリードできる専門職人材の育成を目指します。

「麻布出る杭」の特長

1

チャレンジ

学部1年次から本物の研究に挑戦

本プログラムでは、1年次の後期から所属学科に関係なく興味に合わせて本物の研究へのチャレンジができます(麻布出る杭研究プロジェクト)。早くから本物の研究活動に参加することで、学問的な知識が増えるだけでなく、やりたいことや興味の幅、自身の将来を考える上での視野が大きく広がります。

2

シームレス

高校―大学―大学院までのシームレスな学びを実現

高校生で大学の授業科目を、大学生で大学院の授業科目をそれぞれ早期に履修できる制度を設けており、早期履修した授業科目は入学後に単位の認定がされます。また、大学院の授業科目を早期履修することで、修士課程を1年早く修了するチャンスができます。学年にとらわれず、幅広い先端教育を受けることが可能な環境を整え、秀でた「出る杭」学生のさらなる成長を促します。

3

チャンス

海外・民間企業などでの研究参加で実践力強化

麻布出る杭研究プロジェクト修了後の3~4年次生では、研究成果の社会実装力ならびにグローバルな視点をさらに磨くため、民間企業や公的機関、海外連携大学での研究に参加できる機会が設けられています。

4

サポート

学生の成長を数値化する仕組みを構築

麻布大学では、独自の評価指標を取り入れたテストの実施・分析や新しい学修状況の可視化など、学生の成長を数値化する仕組みを整備しました。学生はこれらを活用して、自身が得意とする分野や能力の偏りを総合的に見い出すことができるため、修学意欲の向上が期待されます。

「麻布出る杭」で身につく3つの力

専門コア力

深く掘り下げる

高い専門性が求められる研究に1年次後期から参加することで、専門性とさらに深掘りする力、最先端技術やデータサイエンス、AI技術を駆使し、科学的視点で社会問題の整理と解決につながる能力を習得します。

広範展開力

広く活かす

所属学科の専門分野で得た知識や考え方を、関連する分野へと展開する力を習得します。
専門分野横断的な幅広い学びの一つとして、1年次全員が必修科目の「地球共生論」を受講します。

実践力

現場で役に立つ

「実社会」という答えのない世界の中で、どのように問題を整理し、解決する手法とするかを考え、自分なりに考えた最も適切な答えを積極的に活かしていく力を習得します。「フィールドワークセンター(島根県美郷町)」や「データサイエンスセンター」など、実践の場での教育と研究を行うことで、受け身の教育では得ることが難しい資質や感覚を磨きます。

具体的な実施内容

学部1年次からの本物の研究「研究プロジェクト」

毎年春に教員が研究プロジェクトを立ち上げ、参加学生を募集します。学生は関心を持った研究プロジェクトに応募でき、面談等の選考を経て、1年半の本格的な研究活動に参加することができます(学部1年次の後期から2年次終了まで)。ポスター発表会等を通じ、研究の成果を学内の教員及び他学生に向け発表する機会が設けられています。

研究プロジェクト一覧

高校生の学び「いのちと共生の研究プログラム」

高校生のうちから本物の研究に関わることができるよう、連携事業協定を締結した高等学校に対して「いのちと共生の研究プログラム」を行っています。高校生は、出張授業や来校型実習等を通じ、麻布大学の教員による直接的な指導を受けながら、研究にチャレンジできます。また、このプログラムにより履修した大学の授業を入学後に単位として認める制度や、プログラム修了者を対象とした入試制度を設けています。

研究プロジェクト修了後の「海外チャレンジプログラム」

麻布出る杭研究プロジェクトを修了した3~4年次学生は、海外の大学や研究機関等において、現地指導者の下で研究活動に参加する海外研修支援制度に応募することができます。また、「(公財)日本盲導犬協会」や「東葛食品(株)」など学外連携機関の協力を得て、社会の課題解決に取り組む実践的実習に参加することで、グローバルな視点及び研究成果の社会実装力を習得します。

独自指標「修学カラーマップ・StepGPA」
及び「サイエンスリテラシーテスト・コンピテンシーテスト」

本学独自の個別修学支援として「修学カラーマップ」及び「StepGPA」(*1)を立ち上げ、受講した授業科目により修得した特色と能力を視覚的に表現することを実現しました。また、学生の成長度合いを可視化しフィードバックする機能を備えた独自の「サイエンスリテラシーテスト」及び「コンピテンシーテスト」(*2)を実施することで、学生は、自身の特性や修学状況をより正確に把握することができます。

(*1)

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修学カラーマップ
授業科目ごとに「STEM教育(知、技、作、算)」及び「学士力(知識、理解、応用、発展)」の割合を色分けして視覚的に表現した図表

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StepGPA
従来の単位認定やGPAスコア評価だけでなく、修学カラーマップに基づいて「STEM教育」及び「学士力」の学修評価を可視化できる新しい能力評価方法

(*2)

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サイエンスリテラシーテスト
情報精査力やデータ利用スキルなど、専門性の土壌となる「科学基礎力」を9カテゴリーで測定するテスト

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コンピテンシーテスト
外向性、発想力、計画実行力など「行動特性」を12カテゴリーで主観的に評価するテスト

「出る杭」は本当に出る杭になれる。出る杭学生の成長はトガッテすごい!

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これまでの主な実績

「麻布出る杭」が文科省の中間評価で最高評価「S」を獲得!

学生の研究の場として地域イベント「わんわんマルシェ」を開催

学部2年次の学生が2年連続で競争的研究費を獲得

学部3年次の学生が第一著者として執筆した研究論文が国際ジャーナルに掲載

ジェネプロ研究修了学生が海外チャレンジプログラムに参加

学年を問わず多くの学部学生が学会発表を実施

大学院修士課程早期修了者を多数輩出

出る杭になれ!麻布出る杭プログラム紹介動画