ジェネプロに参加した学生をご紹介します。研究プロジェクトに参加したきっかけから将来の夢まで思い思いに語ってくれています。
宮本 果奈(獣医学科)
プロジェクト名:アタッチメントシグナルにおけるイヌの視線利用
(募集時のプロジェクト名:イヌは食べ物を分け合うか?)
授業が半日入っていない日は大学院生の先輩に付いて、行動実験のお手伝いをしたり、データ解析のやり方を教わったりしていました。
私が参加したプロジェクトでは飼い主様とその愛犬にご協力いただき、行動実験をしていたのですが、同じ実験でもペア(飼い主と愛犬)によって反応が異なっているなど、毎回新たな発見があり、面白かったです。
私は入学前から、ヒトと動物の関係、特にイヌとヒトの関係について興味がありました。1年次の時から研究に携わることができると知り、学科の学びを超えて自分の学びたいこと、やりたいことを突き詰めたいと思ったため、参加を決めました。
一番良かったことは、研究の面白さを知ることができた点です。私は入学時点では「研究」というものに対して、なんだか難しそう…という漠然としたイメージしか持っていませんでした。
1年次の頃から研究室のゼミへの参加、行動実験のお手伝いやデータ解析といった活動を通じて、研究が楽しいと思うようになりました。
3年次以降も同じ介在動物学研究室に所属しています。研究テーマは3年次から変更し、現在は3つのテーマに携わっています。メインのテーマではイヌの問題行動が睡眠に与える影響を調べており、私の研究が実際に行動治療の現場で臨床応用できるかどうかを調べていきたいと考えています。
「学科関係なく自分の興味があるプロジェクトに参加できる」ことがこの麻布出る杭プログラムの強みだと思います。少しでも迷っているのであれば、一歩勇気を出して参加してみてください。自分の視野や考え方、世界が広がります!
高田 陽菜(動物応用科学科)
子育てにおける母動物の認知能力
作業やミーティング:授業以外の1~2時間
実験 :1時間 1週間授業のない午前の時間 ドライブレコーダーで観察
毎朝8:00スタッフと交代で10分程SDカードの取換えとデータ移行
授業で様々な分野について学び、研究に興味を持ち始めた中で、伴侶動物学研究室のプロジェクトでは、授業では触れられない研究の原点となる基礎が詰まった研究ができる点に興味を感じました。
また、自分が実際に研究に触れ、考えることで得られるものがあることは、研究者への一歩としてとても大きなことであると感じ、この研究室のプロジェクトで学ぶことを選びました。
プロジェクトのテーマに向き合うだけでなく、研究への向き合い方を学び、動物に実際に触れ、何かを得るという素晴らしさを感じました。専門的な知識はもちろん、研究をしていく中で、動物の行動や研究の方法、条件、結果を思慮深く考える力が芽生え、物事を捉える上での視野が広がりました。
活動を通して培った力はまだ微力に過ぎず、これから更に強化していきたいです。難しい課題を目の当たりにしたときも基礎を生かすことで正確に答えを出せるよう、視野を広げていき、一人前の研究者を目指せるよう努めたいです。
私のように自分の興味のあることが定まっていない方もいるのではないでしょうか。これから自分が成長していくために学び、考え、習得できる楽しさを知るとても良い機会になると思います!
三浦 利紀(環境科学科)
SDGsを活用したScience Shop
この日は、ワークショップやプロジェクトの報告に向けた打合せや勉強会を、会社の方や市役所の方と行いました。
様々な方々と意見を交わしながら話し合うため、会議室を借り、Zoomなどのオンラインツールも活用して議論を深めました。
1年次の頃から3・4年次の先輩方と共に研究に携わる機会があり、さらに、修士号を1年で取得できるほど人材育成に力を入れたプログラムがあることに魅力を感じたのがきっかけでした。
また、地域課題の解決に向け、市民や行政と協働する「サイエンス・ショップ」の取組に共感し、持続可能な社会の実現に貢献したいと考え、参加を決意しました。
このプロジェクトに参加し、地域課題に対して市民や行政と協力しながら解決策を模索する実践的な経験を積むことができました。特に、GISアプリを活用したデジタルマッピングでは、地域の現状を可視化し、共有することで、具体的な課題を共有できたことがとても印象的でした。多様な価値観に触れ、社会実装の意義を実感できた貴重な機会となりました。
現在、環境化学物質のリスク評価に関する研究に取り組んでおり、細胞の悪性化に関わるマーカーの探索を、実験室での生物学的実験とプログラミングを用いたデータ解析を組合せて進めています。麻布大学大学院に進学し、今後も研究を更に発展させていく予定です。
ジェネプロに参加後、興味が変わったり新たな課題に取り組むのは自然なことです。僕もそのような経験をしましたが、研究だけでなく、課題解決の手法や他分野の人との交流を通じて、視野が広がる機会が得られました。興味があれば、参加することで新たな学びが得られます!
山口 紗奈(食品生命科学科)
”痛み”を食で抑える ! 2022 ―薬に頼らない安全性の高い治療を目指して―
プロジェクトでの活動として、授業が無い日や長期休みの平日午前中に実験を行っています。午後は実験で得られたデータのまとめや、バイト・趣味などに使うことができました。実験データのフィードバックや英語論文の読み合わせは授業の空き時間に行っていました。
他の大学では聞かないプログラムだったので、入学前から関心がありました。
また、食品生命科学科の学生としてプロジェクト内容に興味を持ちました。そして、参加により早い時期から研究活動に取り組めるため、自身の成長につながると考え参加しました。
1年次から研究活動に参加したため、知識面・技術面いずれも大きく成長しました。
また、動物の命を扱う実験のため、動物実験3Rsに関する知識と理解が深まりました。さらに、教授からの指導により、社会的な礼儀やマナーについても学ぶことができました。
実験を重ねたことで、自身の研究している食品成分によって痛み(疼痛)を抑えられることが分かり、論文の投稿ができました。今後は、炎症を起こした動物に食品成分が作用するのか調査するために、更なる実験を行っていこうと思います。
ぜひ参加された方が良いと思います!自身は様々な面で成長できるし、同プロジェクトの仲間や先輩方・教授との交流も楽しいです。短い大学生生活をより有意義なものにできると思います。
木川 大輔(臨床検査技術学科)
ミネラルは元気な精子に必要か2022?
この日は目的週齢の精巣サンプリングがあったため、授業終わりに急いで研究室に向かい研究を行いました。授業後の大学生らしい自由な時間に、自分の熱中できる活動があることは日々のモチベーションとなっていました。
高校での授業をきっかけに生物の発生に興味を抱き、もっと発生学について学びたいと感じるようになりました。しかし、その実態はいまだ不明点が多く、このプロジェクトでの専門的な学びを通じて生殖メカニズムの解明を目指す活動がしたいと考え、参加を決心しました。
研究日程を自身で計画することは、高校時代に不足し悩んでいた計画性を育み、結果を出したいという思いは、自主性を発揮するきっかけとなりました。
また、他学科との関わりが生まれ、高学年になった今でも困ったことがあれば相談できる仲間がいます。参加して本当に良かったです。
今後はこのプロジェクトで得た専門的知識・手技を臨床領域で応用し、更なる知識の研鑽に努めたいと考えています。また、培われた自主性や計画性を生かして様々な領域の資格の取得にも挑戦したいと考えています。
1年次から研究活動に参加し、先生方と議論できる機会はジェネプロでしか経験できない魅力です。そして、ここでの経験は一人の人間としても大きなアドバンテージとなります。
挑戦しない限り、あなたの隠れた才能は芽を出しませんよ!
指出 幸人(食品生命科学科)
Meet the meat project
私は将来食品の商品開発に携わりたいと考えています。このプロジェクトでは牛肉の嗜好性について研究を行うことを知り、将来に役立つ経験を得られる事や、この研究自体に興味があった事から参加を決めました。
プロジェクトに参加して、実験を主体的に進める能力や実験を計画する能力が身についてきているのを実感します。
プロジェクトの計画では、被験者に同じ条件で加熱された牛肉を何回も食べてもらうことになっているのですが、加熱しすぎると硬くなったり、厚みがあると加熱のムラが生じたり、同じ品質の牛肉片を複数用意することは想像以上に大変でした。
そこで私は適切な牛肉の調理条件や、嗜好性を調査するための官能評価の方法について指導教員と共に検討を重ね、やっと最適な実験条件を確立することができました。
今後はこの実験方法で、被検者の協力のもと研究を進めていきたいと思います。
プロジェクト詳細PDF塗井 のどか(動物応用科学科)
ミネラルは元気な精子に必要か2020?
私は将来、遺伝子や繁殖に関わる仕事に就きたいと考えています。知識面については普段の講義でも学ぶことができますが、技術面は自ら手を動かして実験を行うことで身に付くものであるため、将来必要になってくるであろう技術を習得したいと考えこのプロジェクトに参加させていただきました。
自身の手で実験を行いその結果から考察をする、この一連の流れを繰り返すことで新たな発見・気づきがあり、より興味が深まっていくのを実感しています。
今後は、確かな技術を身に付けるとともに、自分で研究計画を立て疑問や課題を解決できるようになることを第一目標として、少しずつでも将来に繋げていければ良いと思っています。また、早い時期から上級生の方々と共に研究活動を行うことができるこの貴重な機会を大切にし、努力し励んでいきたいです。
プロジェクト詳細PDF本橋 由理奈(動物応用学科)
情動と行動の関連
私は入学前から環境省の「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」に興味を持っています。そして、大学の講義を通して「ヒトと動物の共生」という言葉を幾度も耳にしてきたのですが、将来的にヒトと動物の共生の在り方について考える第一歩として、このプロジェクトの参加を決め、応募させて頂きました。
現在はイヌの動画解析を行っており、飼い主がいなくなった状態でイヌがどのような行動をとるかについてデータを取っています。
今後の展開としては、その解析結果をもとに情動との関連を調べます。将来、ヒトと動物が幸せに暮らす社会を実現するためにも研究を重ね、良い結果を残せていけたらと思います。
今田 知秀(動物応用科学科)
ミネラルは元気な精子に必要か2020?
私は将来、動物に携わる仕事に就きたいと考えています。特に希少動物の繁殖に関わる動物園の飼育員には興味があります。このプロジェクトを希望した理由は、実際に手を動かし技術を習得できると考えたからです。
参加して感じたことは、まだ繁殖学には多くの分からないことがあることでした。誰にも知られていないことを明らかにするのでとても長い時間が必要になりますが、その分やりがいがあると思います。
この分野の実験は繊細な作業が多く、求める結果が出ず失敗することが多々あります。成功するためには、失敗を振り返り考察することが重要になってきます。希少動物の繁殖率をより一層高めるために様々な知識を学び、経験を積みたいです。学生のうちから慎重かつ早い動作を身に付け、将来の仕事に活かしたいです。
プロジェクト詳細PDF古谷 愛優加(動物応用科学科)
GO!DO!!ZOO!!!Project
私は、幼い頃から動物に興味がありました。そして、ペットの出産と死を通して、将来は直接的に動物に関わる仕事に就きたいと考えるようになりました。また、絶滅に関する情報を知る度に、防ぐ事が出来なかったのかという疑問と悔しい思いを抱いていました。
このプロジェクトに参加する事によって、将来の為に早くから実際の動物の行動について学ぶことができ、自分の行動が絶滅を防ぐ事に繋がる可能性があると考え、このプロジェクトを選びました。
現在、地元である埼玉県にある埼玉こども動物自然公園にて、飼育されている絶滅危惧種のアマミトゲネズミの行動観察に取り組んでいます。今後はプロジェクトを通して、将来の夢に向けて、動物の知識を深めていきたいと思います。
プロジェクト詳細PDF吉村 愛琉(動物応用科学科)
微細行動解析
私は小さい頃から動物、特に犬が大好きで、犬を飼い始めた頃から犬と人間の関係性について興味を持ち始めました。麻布大学のオープンキャンパスで自分が知りたいと思っていた、人間が犬に与える影響、逆に、犬が人間に与える影響という関係性について研究されていることがわかり、3年生になる前に早い段階から研究というものに触れたいと思ったことが、参加を決めたきっかけでした。
このプロジェクトは他大学にはなく、自分にとってすごくためになる貴重な機会だと思います。深く興味を持って取り組み、より多くの新しい発見ができるように頑張っていきたいです。
木村 佳鈴(動物応用科学科)
GO! DO!! ZOO!!! Project
私は、幼少期から動物に携わる職業につくことが夢でした。動物園で飼育されている動物の異常行動があるということを知りました。そこで、動物園の飼育員になり、動物が感じるストレスを軽減できるような飼育員になりたいと思っています。
その中でこのプロジェクトが将来に繋がると考え、選ばせていただきました。
麻布大学の志望理由が動物行動管理学研究室に入って学ぶことでもあり、1年生からこのような場所で学んでいくことは、飼育員になるために大きな糧になると思っています。今後は、このプロジェクトから動物に関することを身につけ、将来の自分の飼育員像に近づくために活かしていきたいと思います。
プロジェクト詳細PDF